細胞内も水を欲しています

我々が今もこうして活動することが出来るのは私たちの身体にある60兆個程の細胞が活動しているからですが、その細胞内を見たしているのも水です。

 

ここで簡単に細胞内小器官について簡単に・・・
ミトコンドリア:活動する為のエネルギー(ATP:アデノシン酸リン酸)を産生
リボソーム:タンパク合成
粗面小胞体:タンパク質の分泌、細胞膜を造る役割
滑面小胞体:コレステロール、ステロイドホルモン合成、カルシウムイオン貯蔵
ゴルジ装置:タンパク質の貯蔵、糖鎖の付加、目的に応じた形にして輸送
ライソソーム:異物、不要物処理
中心体:細胞分裂時に染色体を引っ張る
細胞核(核小体):遺伝情報、細胞分裂
こういった事が細胞内で行われています。

 

これら上記の細胞内活動が円滑に行われるためには水が媒介しないと活動することができません。
もし、細胞内の水が枯渇したり劣化すると、活動エネルギーは産生されなくなり、タンパク合成もできなくなっていまい、生命の危機に直面することになります。現実的には、ここまでの状態になる事は殆どありえませんが、細胞内の水が入れ替わりが行われにくくなる事はありえます。
この現象を簡単に想像してもらえるのは、放置状態の熱帯魚の水槽をイメージしてもらうと良いと思います。熱帯魚の糞や藻、餌の食べカスが沢山付着沈殿した水槽で熱帯魚はいつまでも元気に生きることができると思いますか?
当然、細胞も活動している限り老廃物は出ます。細胞内の水の入れ替わりが出来ない事で細胞内はドンドン澱んでいき、いずれ死滅してしまうことに繋がります。

 

様々な健康に良いとされるものを摂取していたとしても、この細胞内の状態が悪いと、十分な活動を行う事ができません。ですので、水不足が体調不良の原因になっている可能性があります。だからといってどんな水でも摂取すれば良いのかというとそこは違うのですが・・・

 

そして、細胞内の老廃物はリンパ管に摂り込まれ腎臓にたどり着き尿として排出されます。この一連の作業も媒介する水が無いと排出が上手く行われません。当然、栄養を運ぶ赤血球も水が無いと造れません。

 

質の良い水を摂取することは、非常に重要な事で水不足は細胞の活動に支障をきたしてしまいます。
浮腫みが出易い人は血管が汚れて、リンパ管が詰まっている可能性があります。これも、体内に良い水が不足していると起こりえる事です。

 

よく耳にするのが「毎日お茶を飲んでいます」「スポーツ飲料は欠かさず飲んでいます」という言葉を耳にしますが、これらはあくまで水分であって、生体水としては良い水とはいえません。そこに含まれている成分を摂取するという意味では間違っていませんが。

 

不純物を多く含む水というのは、緑茶・コーヒー・紅茶・ウーロン茶などのお茶類、清涼飲料水・スポーツ飲料・栄養ドリンク類、アルコール等を差します。
お茶類に関しては、カフェインを含むものが多くあります。カフェインには覚醒作用があり、妙に欲しくなる時があります。身体に有効な成分を多く含むものも多いのですが利尿作用が高く、体内の水分を奪う為、水不足を招く結果となります。気分転換に飲むのには適しているのですが、水代わりに常用するのはお勧めできません。
清涼飲料水と呼ばれるものに関しては、果糖ブドウ糖液糖と呼ばれる合成甘味料が使われている物が多く販売されています。これらの飲料を飲むことで血糖値が急上昇し身体が元気になります。しかし一時的な血糖値の急上昇は急降下を招く事になります。そして、ブドウ糖液糖は体内で糖として利用されにくいので、血管内に残ったものが脂肪に変わってしまいます。カフェインにしてもブドウ糖液糖にしても身体が元気になることがわかっているので欲してしまいますが、結果身体に負担をかける要因となってしまいますので、今まで、喉が渇いたらお茶やコーヒーを飲んでる人は、水に切り変えるようにしていき、飲みたい時は気分転換の為に飲むようにする習慣を付けてください。
*フルーツジュースに関してはブドウ糖液糖の含んでいなくて濃縮還元処理のされていない果汁100%の物は糖として有効に利用されるため栄養を摂るという側面ではお勧めできます。
では、アルコールに関してはどうなのか?ですが・・・
少量のアルコールは、血管拡張、血流促進させます。ところが、時間が経過することで、血管収縮、血流停滞、体温低下を招きます。それ以外にもアセトアルデヒドと呼ばれる毒素を分解する為に肝臓に負担が掛かり、肝硬変のリスクを高めます。そして利尿作用も強く以内の水がどんどん排出されて行きます。結果、水不足状態となってしまいます。こういった事から、アルコールを飲んだときは水を飲むようにといわれている訳です。

 

これら添加物の多く含まれた水を飲むと、体内で細胞として利用できる水に変換するのに体内に負担が掛かってしまうため、細胞の為には純粋に水を摂取することが必要です。ですが、水道水はお勧めしません。なぜなら、水道水には殺菌消毒の為に塩素が使われており、副産物として、トリハロメタンと呼ばれる有害物質を発生させてしまいます。そして水道管の劣化により錆や鉛等も含まれており身体に良い水とは言い難いです。ミネラルウォーターに関しては、基本問題ありません。
ただし、国産の物は軟水ですがヨーロッパ原産の水などは硬水と呼ばれ、ミネラルが多く含まれている水が多いのですが、ミネラルが多くて腸に負担が掛かる為、お腹を下すこともあるので、飲まれる時は多量に飲むのは避けた方が良いと思います。
地域差もあるとは思いますが水道水よりも浄水を飲むことがより安全でコストもかからないので一番良いと思います。

 

*世界と比較すると日本の水は水道水としては質が良くミネラルバランスも良いとされます。水道水が飲める国はアイスランド、スェーデン、ドイツ、オーストラリア、ニュージーランド、スイスなど15か国程です。

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