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ステロイド薬について

ステロイド薬について

ステロイド剤とは、主に免疫抑制剤と思っていただけるとわかり易いと思います。関節リウマチ、自己免疫疾患、アレルギー疾患、拒絶反応の抑制に使われています。
痛み、熱、腫れを簡単に軽減させてくれるので、症状が酷い時は非常に重宝される薬剤でもあります。ですが、痛み、熱、腫れは生体の生理現象で、身体を修復させようと体内で行われている反応でもあります。プロスタグランジンが痛み、熱、腫れを引き起こしている物質です。

 

プロスタグランジンとは・・・
動物の各臓器、組織に微量存在する生理活性物質。血管拡張、子宮・気管支収縮、血圧上昇降下、血小板凝集・抑制。

 

痛みが起こるのはそこを動かすなという信号でもあります。動かすことで組織の修復が遅れてしまうので、痛みという感覚で動きを抑制させます。腫れというのはそこに修復物質を集める為に体液が集まって起こっている現象です。そして、熱というのは免疫の働きにより修復を行う為に起こっている現象です。

 

この反応を抑制するのがステロイド剤です。生体反応として起こっている修復反応をとめてしまうわけです。ミトコンドリア内にあるステロイド受容体と結合し、プロスタグランジンを造れなくします。痛みが治まるので一見治ったかのような錯覚を起こしますが、治す過程を止めているだけに過ぎないのです。副腎皮質ホルモンがこれに該当します。ステロイドとは合成して作られた副腎皮質ホルモンなのです。

 

副腎皮質ホルモンは主に日中やストレスを感じた時に放出され、交感神経を昂らせます。ごく少量であれば身体を守ってくれますが、多量になると血管は収縮し血流は悪くなり、冷えの原因となります。白血球の働きも強くなるので活性酸素が発生し易くなり、細胞を傷つけてしまいます。

 

脳からの命令で放出される副腎皮質ホルモンとは違い、ステロイド剤は症状を抑制させるために濃度が高く、回収しきれない分が多く、体内に残り酸化コレステロール変性していきます。使い続ける事で蓄積されていき交感神経過多となり、更に白血球が活発に動き組織は化膿しやすくなります。交感神経過多になると、リンパ球の働きが弱くなるので感染し易くなり、緑内障、白内障、ステロイド潰瘍、大腿骨頭壊死等の副作用を引き起こします。

 

初期の辛い状況を打破するには大変有効ですが、使い続けるとこういったリスクを引き起こすことは覚えておいて下さい。そして服用が長期に渡る場合はいきなり服薬を止めるとかえって症状の悪化を招くので徐々に減らしていくことが必要です。

 

まとめとして・・・
ステロイド剤投与→ミトコンドリアでプロスタグランジンの産生低下→一見症状の改善
白血球が増えて、体温の低下に繋がる
悪化:ムーンフェィス、肥満、発癌、不眠、不安症、白内障、緑内障、大腿骨頭壊死、ステロイド潰瘍、骨髄成長停止、老化促進、易感染、高血圧、糖尿、関節異常等
ステロイド投与中止→炎症反応復活→湿疹、発赤、痒み(ステロイド排出反応)

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