5アミノレブリン酸(ALA)について
我々が生きていく為にはエネルギーが必要です。そのエネルギーとはどこで産生されているのか?それは、ミトコンドリアと呼ばれる細胞内の小器官です。このミトコンドリアが活動する為には酸素、水素、ミネラル、ビタミン、栄養が必要となります。これらの内一つでも欠けてしまうと、ミトコンドリアは満足な活動を行う事ができません。
ミトコンドリアがエネルギーを産生する過程で、必要となる物質にシトクロムと呼ばれる物質があります。この物質が足りないと十分なエネルギー産生、代謝水・熱の産生が出来なくなってしまいます。ミトコンドリアが活動する為の歯車的な役割を果たしています。
代謝とは・・・
脂肪や糖を燃焼させて、エネルギーを造る工程のことです。代謝が起こることで細胞内でエネルギー、水、熱を産生してくれます。この代謝が悪くなる事で脂肪蓄積、疲労、老化、貧血といった現象が起こり易くなります。
シトクロムと言う物質はミトコンドリア内でALAが鉄と結合し造られます。ヘムタンパク質の一種でヘモグロビンも同じ種類のものです。シトクロムはミトコンドリア内で働き、ヘモグロビンが血液中で酸素運搬の役割を担っています。
ミトコンドリアの栄養となる糖ですが、ミトコンドリアの活動が低下することで代謝自体が落ちてきます。その事が糖余りの状態を引き起こし、体内に脂肪変換されて蓄積されて行くことに繋がります。若い頃と比較し体重が落ちにくくなることの要因の一つでもあります。表面的な問題でいうと肌のハリが無くなり皺が出来るのもこのミトコンドリアの働きの低下も要因としてあります。
*ALAは8つ集まることでプロトポルフィリンと呼ばれる物質に変わり、そこに鉄が加わることでヘムに変換されます。グロビンと呼ばれるタンパク質と結合する事でヘモグロビンになります。ヘモグロビンとなる事で血中の酸素運搬を行う事ができるようになるのです。わかり易く区別すると、ミトコンドリア内で活動しているのがシトクロムで、血中で活動しているのがヘモグロビンと思ってもらえたら良いと思います。
ALAはミトコンドリア内に存在し活性酸素の除去の役割も担っています。現代社会では活性酸素の害にさらされる機会が非常に多く、沢山のALAが必要とされます。その為に多くの方がALA不足の状態になっていると考えられます。
ALAを摂取するには発酵食品を摂るのが良いのですが、それでも微量しか摂り込むことはできません。ALAは体内でも一日辺り600mg程度は生成されています。
糖代謝が行われにくい原因の一つにこのALA不足があるのではないかと言われています。ストレスを感じる事で、活性酸素は発生しますし、食品でも活性酸素が発生したりします。この害にさらされる機会が多いほどALAが不足してしまい代謝の悪い体質を作っていると思われます。