酵素とビタミン・ミネラルの関係
私たちの身体を作っている物は何か?それは、摂取した栄養素が身体の各部を構成する原料となり造られています。その身体の各パーツを造るのに必要な物は何か?身体を作る材料になっているのは糖質、脂質、タンパク質でこれらのものが酵素の力によって各部の材料に変えられていきます。内臓、筋肉、血液、骨などこれらすべての原料となっています。
これらの原料を生成しているのが酵素なのです。酵素単体で作用するものもありますが、多くは補因子と呼ばれる物質を必要とする物があります。
その、補因子を造る為にミネラルと補酵素が必要となってきます。
その内、補酵素を造るのに必要なのがビタミンなのです。
タンパク質のみで出来ている酵素をアポ酵素と言います。そして補因子と結合した物をホロ酵素と呼びます。ホロ酵素になって役割を果たすことが出来ます。下記のような経路で有能なホロ酵素として働くことが出来ます。
ビタミン→補酵素に変換+ミネラル=補因子
補因子+アポ酵素=ホロ酵素
*ビタミンとは体内で作ることが出来ない体内で必要な栄養素の事(一部例外もあり)
人間はビタミン無しでは生きて行くことが出来ません。その為、食物から摂り入れる必要があります。ビタミンの摂取ができない状態になるとビタミン欠乏症となり身体に様々な影響を与える事になります。そしてどれだけ栄養価の高い食品を摂取していてもビタミンとミネラルが不足すると、全く意味をなさなくなってしまいます。
例で言えば、ビタミンC(アスコルビン酸)の不足により壊血病を引き起こします。
壊血病:皮膚乾燥、脱力感、内出血、鬱様症状が現れやすい。
ビタミンB12(コバラミン)の不足により悪性貧血を引き起こします。
悪性貧血:貧血、味覚及び食欲低下、体重減少、白髪が増える等起こり易くなる。
そして亜鉛が不足することで味覚障害、貧血、成長障害、皮膚炎、性機能低下などの症状が現れます。
上記したものは一例ですがミネラル、ビタミンが不足することでこれらの症状が起こります。
再び酵素の話に戻りますが、酵素には大きく分けて3つの酵素があります。
消化酵素:体内で造られる酵素で食物を分解する作用があります。アミラーゼ(でんぷんをブドウ糖に分解)プロテアーゼ(タンパク質をアミノ酸に分解)リパーゼ(脂肪を脂肪酸に分解)。消化酵素はこのような働きをしています。
代謝酵素:体内で造られる酵素で、新陳代謝を高める、有害物質を体外に出す、自然治癒力の促進、免疫向上などの働きがあります。
食物酵素:体外から摂り込むことのできる酵素で消化の手助けを行います。
体内で造られる酵素には個人差があり、人により異なります。例で言えば、お酒が好きな人と苦手な人ではアルコール分解酵素の量が違う為に、お酒の強い人・弱い人の差が出来てしまいます。
これらの物質が体内にとって非常に大切な役割をしているという事を認識して頂ければよいかと思います。