副腎疲労症候群(慢性疲労症候群)とは

副腎疲労症候群(慢性疲労症候群)とは

副腎疲労症候群(慢性疲労症候群)とは

副腎疲労症候群(慢性疲労症候群)とは

 

以下の項目に当てはまる人は要注意です。
・朝起きるのが辛い(目覚ましに気付かない)
・疲れが取れた気がしない(寝ても身体の怠さが抜けない)
・塩分が欲しくなる(ポテチ、おかき等塩辛めのお菓子が欲しくなる)
・やる気が出ない(倦怠感、動くのが億劫に感じる)
・性欲の低下(好みの異性に対してもときめきを感じない)
・怒りっぽくなる(小さな事に拘る、イライラ、過食、たばこやお酒が欲しくなる)
・立ち直りや修復の遅延(風邪が治りにくい、精神的なショックから立ち直れない等)
・座位〜立位時の目眩、立ち眩み
・軽度の鬱症状
・楽しみがない、生き甲斐を感じない
・生理痛の悪化(浮腫、頭痛、下腹部痛、不安、怒り、いらいら)
・軽度の健忘症状
・コーヒー、コーラ、チョコレートが無性にほしくなる
・思考が定まらない
・夕食後には元気なる
・下半身太り
・顔が急に老けた感じがする
上記の症状がいくつか当てはまる人は副腎疲労を起こしている可能性があります。

 

この副腎疲労という症状は副腎の検査をしても分からないというのが厄介なのです。検査結果では異常なしのため、精神科や心療内科に回されることもあります。
しかも、原因は精神的なものと間違われ出される薬も精神に作用させる薬な為に症状は改善されません。明確な数値の変化がみられないものは、病院での診察は保険適応外となります。そして、副腎疲労症候群という疾患のことを知らない医師もいます。

 

当然、医師というのは相当な勉強もしており学問の知識も半端ありません。副腎機能が極端に低下して、数値に出るほど悪化した場合はアジソン病として一般的に認知されています。そのアジソン病になる前の状態を副腎疲労症候群と呼びます。
数値に出るほど悪化した状態のアジソン病に罹患した場合は生命の危機にもつながります。ですが、副腎疲労症候群は数値に現れない為に身体の異変があっても正常と判断されてしまうのです。

 

副腎疲労症候群になると、リウマチ、関節炎、骨の脆弱化、肥満、高血圧、糖尿病、認知症のリスクを高めます。そして、酷いケースになると仕事も出来なくなり生活に困窮する状況を招く事になってしまいます。

 

副腎は内分泌系と呼ばれ、様々なホルモンを放出している臓器です。副腎には皮質と髄質と呼ばれる部位があり簡単に説明しますと
・副腎皮質ホルモン
1.鉱質コルチコイド(アルドステロン)はミネラルコルチコイド及び電解質コルチコイドとも呼ばれます。血中ナトリウムとカリウム濃度の調整を行い、腎臓に作用しナトリウムを再吸収し排泄されるナトリウムを減少させて、血中濃度を高めます。体内の水分量、血圧を一定にします。逆にカリウムは排泄しカリウム濃度を下げる作用があります。
ナトリウムとカリウムは細胞内の体液バランスを調節し筋・神経の刺激伝達を行っています。
ホルモン不足:低ナトリウム血症、高カリウム血症(低血圧、脱水症状)
ホルモン過多:低カリウム血症(浮腫み、高血圧)
2.糖質コルチコイド(コルチゾル)
ストレス反応として放出される。炎症、アレルギー、免疫抑制、ブドウ糖の生成促進
コルチゾル過多:高血糖、肥満、白髪、免疫低下
コルチゾル低下:低血糖、低血圧、血流減少
3.男性ホルモン(デヒドロエピアンドロステロン)
副腎から分泌されている男性ホルモン(アンドロゲン)の一種。精巣から分泌される男性ホルモン(テストステロン)より効果は弱い。このホルモンはテストステロン及び女性ホルモンの前駆物質でもある。女性であれば、女性ホルモンに変換され発毛促進、動脈硬化・肥満・糖尿・骨粗鬆抑制等に働く。

 

・副腎髄質ホルモン
1.アドレナリン(エピネフリン)
主にホルモンとしても分泌されるが、脳では興奮性神経伝達物質としても働いている。緊急時に働き心拍数を上げ、ブドウ糖生成促進し血糖値上昇させ、気管支を拡張させる。闘争する必要性のある時に分泌促進される。
2.ノルアドレナリン(ノルエピネフリン
ホルモンとしても分泌されるが、主に興奮性神経伝達物質として働く。交感神経の働いている時に分泌される。緊急時(逃げる必要性のある時、生死にかかわる時)末梢血管を収縮させ、血圧上昇に働く
これらのホルモンが副腎から分泌されています。

 

副腎疲労症候群とは鬱病と勘違いされることも多々あります。検査しても明らかな検査結果が出ず、身体の表面に現れる異常が出ないこともあり、イライラ、倦怠感、疲労感、うつ状態など鬱病とよく似た症状が現れるので、よく間違われます。ですが、うつ病ではない為、うつ病の薬を服用しても効果がなく、かえって不調を招く事にも繋がります。

 

副腎疲労症候群になる原因は主にストレスです。重圧や過重労働で発症している事が殆どです。
発症原因も鬱病に似ています。

 

鬱病との違う部分は・・・

 

鬱病:日常的に沈みがちで、やる気が出ない、動く気にならない、会話にならない事があっても本人の自覚がない、セロトニンやノルアドレナリンの不足 
副腎疲労:やる気はあるが、身体が動かない、倦怠感が強く動くことが出来ない、普通に会話はできるが、話難いこともあるが認識はある、コルチゾルの不足
これらの違いがあります。ですが、合併しているケースもあるので確実に断定できない部分もあります。

 

副腎疲労が起こる仕組みは・・・
精神的・身体的ストレスを感じると視床下部より副腎皮質刺激ホルモン(ACTH)を放出するよう下垂体に命令が下ります。すると下垂体よりACTHが放出され副腎に届き、コルチゾルを分泌します。そしてコルチゾルの濃度が低いと感知すると視床下部より同じように命令が下されます。
長期間のストレスにさらされることにより、副腎で作られるホルモンの質が低下し、最終的に枯渇状態になってしまいます。この状態が副腎疲労症候群の原因です。

 

ストレスを受けると体内で活性酸素が多量に発生し、細胞を傷つけます。これが老化を促進させる原因でもあります。呼吸するだけでも活性酸素は発生しており、微量であれば、殺菌・消毒作用もあるため、身体を守る為に役立っています。多量の活性酸素は害でしかなく紫外線であれば、シミ、ソバカス、皺の原因を作り、精神的ストレスを受ける事で胃の細胞等が活性酸素の攻撃を受けて胃潰瘍、十二指腸潰瘍などの原因となります。これらが更に攻撃を受け続けると癌化してしまいます。

 

この活性酸素を除去するのに役立っているのが、体内の栄養素でありホルモンが活躍しています。細胞を守り、傷ついた細胞を修復する役割を行っています。ストレスがかかるとこういった事からも、ホルモンが多量に必要になってしまうのです。

 

副腎疲労症候群を治すには日々のストレスを減らしていくことが改善への近道となります。日常生活のなかで、ストレスを引き起こす原因は多々あります。
セクハラ、パワハラ、試験によるプレッシャー、友人付き合い、近所付き合い、配偶者や親族との関係、金銭問題等、様々な事がストレスの原因となります。これらの事もコルチゾルの分泌は体内で行われます。他には、過酷な労働・睡眠不足・脱水症状・風邪・日焼けなども副腎疲労の原因となり、生命の危機を感じるようなことがあった時には迅速に分泌されます。こういった生活環境下にいると益々、副腎を疲弊させてしまいますので、治していくには環境を変えて行くご自身の努力は必要です。

 

断言します。自分の努力無くして治癒はありえません!あくまでサポートはしてもらっても、副腎疲労を治していくのはご自身であると認識することが重要です。

 

副腎という組織は疲弊することで、硬化し腫れてきます。こうなると十分な副腎機能が発揮できなくなり、質の良いホルモンを造ることができなくなってしまいます。硬くなっているということは、細胞自体の働きも低下しているという事なので当然の事といえます。硬くなった状態を放置することで、副腎疲労を助長することとなるので副腎自体を緩める事も必要な事であると思います。

 

では副腎を緩めるにはどうすればよいのか?という疑問にたどり着くわけですが、副腎は激しい痛みに対しては防御反応を示し硬化してしまいますが、軽度の痛み刺激に対しては防御反応は余り示さず、慣れることで防御反応は起こらなくなります。副腎機能が低下している時は副腎に心地よい刺激を与える事で副腎の負担を減らすことに繋がります。そして全身に対しても同じことが言えます。そして硬くなっている部分は身体の老廃物が溜まっていますので体液の還流を促す為にも、副腎及び皮膚刺激を与える事は副腎を回復させるのに有効です。

 

副腎疲労を回復させるには栄養、水、睡眠、運動、副腎及び皮膚刺激これらが副腎疲労を回復させる為には必要な事であると私は考えます。

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