起立性調節障害と副腎疲労症候群

起立性調節障害と副腎疲労症候群

起立性調節障害と副腎疲労症候群

起立性調節障害と副腎疲労

 

起立性調節障害とは別名OD(OrthostaticDystregulation)とも呼ばれている、自律神経失調症の一種とされています。主に、親や周囲からのプレッシャーを感じ易い10代の受験に関わりのある年齢で発症しやすい。

 

症状としては・・・
朝起きれない、めまい、立ち眩み、動悸、息切れ、睡眠障害、食欲不振、腹痛、頭痛、倦怠感、疲労感など。

 

起こる仕組みは・・・
起立時に血液は一気に下に流れだし、下半身に集まります。そしてその集まった血液が血管を広げるので血圧は低下し、心臓に還る血液量も減少します。こうなると、脳に供給される血液量が減少する為、交感神経が働き副腎からノルアドレナリンが分泌され、血管を収縮させて血圧を維持させます。ところがODの場合、交感神経が働かず、ノルアドレナリンが分泌されない為、血圧は低下したままとなり、脳に供給される血液が足りなくなって立ち眩みや目眩といった症状を引き起こします。そして、心臓は生命維持する為に脈拍を上げて頻脈を発生させます。

 

慢性疲労症候群、起立性調節障害を発症している人は色々な事を感じ過ぎる人が多いです。
匂い、気配、音、人の気持ちなど。悪く言えば神経質、良く言えば繊細なタイプと言えるでしょう。感受性が強い弱いというのは遺伝的要因、母胎環境的要因、環境的要因、後天的要因に左右されます。そして成績が良い子も多い傾向にあります。頭が良いというのは、それだけ脳を活動させているという証拠でもあります。

 

人の感覚というのは、主に味覚、嗅覚、視覚、皮膚感覚、聴覚で感じていますが、ODはこの感覚が強く感じ過ぎてしまうので、過剰に感じる感覚を抑制することが必要です。

 

感覚が敏感な為、好き嫌いも激しくなってしまう傾向があります。当然、口にする物で嫌いなものは無理矢理食べなさいといっても食べるのは厳しいと思いますし、そうすると余計に悪化させてしまいそうですが・・・。

 

過剰な反応は、身体の過剰防衛に繋がり脳から下垂体そして副腎へと命令が伝わり、ホルモン分泌が行われます。このサイクルが何度も行われるために、副腎に負担をかけます。その結果、身体が対応出来なくなりODのような症状を引き起こすことに繋がります。

 

改善する為には、この脳から副腎への伝達サイクルを抑制させることが必要となってきます。抑制させるには皮膚を刺激することが有効です。先ほど書いたように皮膚感覚が敏感だと、危険、危機を回避する為に脳から副腎への伝達サイクルが起こり副腎に負担をかけてしまいます。そして、自身を守る為に免疫系(白血球、リンパ球)の働きが活発になる為、通常であれば、反応する必要の無い部分にまで、敵とみなして攻撃していきます。それらが肺で起こったものが喘息です。

 

昔から言われている「喘息には乾布摩擦」というのは、そういった部分からも理に適っているといえます。刺激を与えて皮膚感覚を鈍麻させることで脳が余り反応しなくなるので、喘息症状が抑制されることになる訳です。

 

脳から出ている神経は背骨を伝って、全身に命令を送っています。その神経は身体の各部位と伝達により反応している訳ですが、それらの部位を刺激する事で反応をより正常に戻すことも出来る訳です。背骨の各部位の緊張により支配されている部分が弱くなり易いので、それらを改善することで、副腎の反応を抑制することにもなります。

 

そして滞留していた体液の流れも良くなるので自律神経の働きを正常に戻すきっかけにもなります。

 

こういった事から、皮膚刺激を与える事は起立性調節障害を改善させるのに有効であるといえます。そして、子供は精神的不安を抱えているケースが多く、周りから理解されない苛立ちや、症状に対する不安、学校に対する不信感等を抱いていますので、親が理解してあげる気持ちを持つことも重要です。一見家でゴロゴロしていたりサボっているように見える事もあるでしょう。でも、十分なホルモンが分泌されていないから、動けないのです。怠けているように見えても子供を信じてあげる事が大切です。

 

そして、起き上がる時は30秒程度時間をかけてゆっくり起き上がり、水不足にならないよう水分補給を行うようにして下さい。血圧低下を防ぐことにも繋がります。特に夏場は水分が失われる機会も多いので、しっかりと摂取することも必要です。

トップへ戻る