頭痛について

頭痛を訴える患者さんは多く、病院で検査しても原因がわからない事が殆どです。
そして、緊張型頭痛か偏頭痛との診断を下されるケースが多いようです。
そして、病院での診断で引っかかるような頭痛の方が深刻です。脳血管に何らかの異常があるという事ですから。

 

一般的にいわれる頭痛の原因として、高血圧、低血圧、貧血、冷え、ホルモンバランス、ストレス、薬物、食生活、運動不足、運動過多、なで肩、首の細さ等が原因となるパターンが多いです。大概の頭痛は薬を服用する事で収まりますが、その時の症状が収まるだけで、薬の効果は一時的なものです。

 

現代社会というのは頭脳労働を強いられることが多く、脳に送り込む栄養は沢山必要になってきます。脳は食物から分解されたブドウ糖をエネルギーとして利用しています。そして脳は血液から脳内に送り込まれる栄養素の質や量が十分かどうか判断しています。

 

ここで、脳内に摂り込まれるブドウ糖についてなのですが、最近の食生活の中で糖分というと小麦や油脂と結合した物が大半だと思います。お腹を満たすだけであれば十分なのですが、これらの物は体内で分解されにくく、体内に吸収されやすい形に分解するのに非常に手間が掛かります。そうした状態が続くと脳内の栄養が不足するので脳は送り込む血液量を増やそうとします。

 

血液量を増やすためには血圧が高まります。どういう事かと言いますと、血管を縮める作用が起こるのです。水を撒くときに先端を閉めると勢い良く水が噴き出してくるイメージです。そうすることで、脳内に送られる血液量は増やされます。この一連の流れが過剰になる事で頭痛を引き起こす原因となります。
ズキンズキンと感じるのは血管に血液が過度に流れている証拠とも言えます。

 

重度の頭痛になるとトリプタン系製剤の処方がされることがあります。トリプタンとはセロトニン受容体に作用し血管を収縮させます。

 

血管が拡張する理由に血球に含まれる栄養分が十分でないことが考えられます。そのような状態になるのは体質、遺伝、性格、ストレス、食生活などが複雑に絡み合い引き起こされます。

 

血球成分の赤血球の量を調整しているのは、腎臓で造られるエリスロポエチンと呼ばれるホルモンです。このホルモンのおかげで赤血球が造られます。腎機能が弱ることで赤血球の生産量が減る為、酸素の供給量が減ってしまいます。そうなると脳は軽い酸欠状態になります。

 

脳とは体内で一番酸素を必要とする器官でもあります。その為、酸素が減少する事で頭痛を引き起こすことに繋がります。上記の事から腎機能が弱い人は頭痛を引き起こし易い体質でもあるといえます。

 

血管と血球の摩擦で栄養は供給されているのですが、この摩擦が強すぎると炎症反応となり痒みや発赤が起こります。(霜焼けはこの状態を指します)一気に血液が流れる事により活性酸素が発生するので病気を引き起こしてしまう原因ともなってしまいます。脳でこの状態になると痛覚受容器を刺激するため、頭痛が起こる原因となってしまいます。
頭痛の頻度を減らす為には血管の柔軟性は非常に重要で、その役割もコレステロールが担っています。その為にも質の良い油を摂る事は重要であるといえます。

 

脳に血液が不足し易いパターンの頭痛
心臓、肺、腎臓の機能が弱い
心臓が弱いと、血液を送り込む力が弱い為、血液が足りなくなります。肺が弱いと酸素の摂り込みが少なくなります。腎臓が弱いと造血因子のエリスロポエチンが少なくなります。

 

血管に必要なもの
肝臓で造られるコレステロールがとビタミンB6,B12が血管の柔軟性の維持に必要。弾力性はビタミンB6、B12が関与します。ビタミンの摂取は野菜から摂るよりも卵、魚介、内臓から摂る事が望ましい。
糖質過多の生活は血球同士の結合を招くため、血液の流れを悪くする要因となります。そうなることで脳血管に流れる血流が悪くなり頭痛を誘発する事になります。

 

外気温が高い夏場など、汗がかけない体質の人は熱が体内にこもり易く、頭痛を引き起こし易くなります。脳というのは熱に弱く放置することで脳の損傷を起こすことになります。
そうならないように、体液が上に集まり頭蓋内圧は上がる為、頭蓋内の痛覚受容器を刺激して痛みを起こすことになります。体内に入ってきた毒素や活性酸素が原因となり体温が上昇しその処理を行う為に、体液の集まり=頭痛となる訳です。

 

体内で処理できない毒素の影響
肝臓には体内に約2.1リットルの血液が送り込まれます。その血液の中にある化学物質や毒素を無毒化してくれています。現代社会で生きて行くには沢山のストレスと戦っていく必要があります。そして食品も化学物質を含んだものが溢れている為、それらを無毒化する為に肝臓は沢山働いています。そして、アンモニアの無毒化しているのも肝臓なのです。アンモニアは脳内に入り込むことができるので血中に入ることで、頭痛を引き起こします。
これらの事からわかることは、腎機能、肝機能の低下も頭痛の原因となりうるという事です。

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