術後の経過数年後の痛み

数年前に股関節のオペをされたクライアントさんが来られました。

腰痛及び大腿部神経痛の主訴で来院されたのですが、股関節を動かし過ぎるといけないとの整形の医師からの指導がある為、極力股関節は動かさずに施術を行いました。幸い施術後は少し楽になって帰ってもらえました。そして、日常でも行って欲しい運動についてもお話させて頂きました。

股関節には腸腰筋と呼ばれる筋肉が付着しており、腰痛とは密接な関係があります。大腿部から腰部に繋がっており、腰痛になるとこの部位の動きは非常に悪くなります。ましてや、オペを行っており股関節の可動域が狭い状態ですので、健側と比較すると動きはかなり悪くなっています。酷い腰痛で来院されるクライアントさんは共通して股関節の動きが悪くなっています。

股関節と言うのは非常に重要な部位なので、整形外科の医師にどの程度の可動域であれば運動をしても差支えないのかは確認しておいた方が良いです。動かせる範囲だけでも動かさないとその部位の筋肉は収縮してしまいます。少しでも可動域があるに越した事はありませんから。

痛みが出てない時は良いのですが、痛みが起こると股関節を不用意に動かせない為アプローチが限られてきます。そして、手術を行っている側の足はどうしても神経伝達も悪くなりがちで、足関節は下垂気味となります。そうなると、左右のアンバランスを生み腰痛の起こり易い身体となってしまいます。

これらの事を少しでも起こりにくい状態にする為には自己指圧も必要である旨をお伝えしました。やはり、私どもが触らせて頂く時間というのはせいぜい小一時間程度です。施術後は楽になっても、暫く経つと元に戻ってしまいます。「根本から治します!」「神の手を持つ〇〇!」などといったところに行けば治るのかもしれませんが・・・。残念ながら私はとてもこのような事は言えません!

生活習慣というのは中々改善することは難しく、毎日意識することも必要になってきます。その意識をもつことで少しずつ現状を改善する事になります。ちゃんとした指導を受ければ、それは間違いありません。